やさしい税務会計ニュース
文書作成日:2012/05/15
日割り計算による給与の未払計上

  決算期が到来すると、たな卸しや未収、未払など、決算を確定するための必要項目を洗い出すことになります。例えば、未払の給与がないかどうか確認をします。この場合の未払とは、どのようなものを指すのでしょうか。給与の支払時期が過ぎても支払が行われていないものは、未払といえるでしょう。それでは、給与の計算期間の途中で決算期が到来した場合はどうでしょうか。


未払給与の計上

 給与の計算期間の途中で決算期が到来した場合は、債務は確定していないものの労働がすでに行われています。そのため、すでに行われた労働部分は未払として認識する必要があります。具体的な勘定科目は『未払費用』として計上します。


 具体例を用いて、一緒に考えてみましょう。

 4月25日払いの給与は3月末日において給与計算期間が終了していないため、債務は確定していません。しかし、3月21日から3月31日までの労働はすでに行われているため、費用が発生していると考えられます。したがって、この部分は未払費用として取り扱います。具体的には、4月25日払いの給与のうち、3月21日から3月31日までに相当する部分を未払費用とするために日割り計算をし、次の仕訳をおこします。

 ここで、注意すべき点があります。
  未払費用として計上するために日割り計算をするのは、あくまでも従業員に対する給与のみです。役員給与は日割り計算をしません。理由は両者の契約形態の違いにあります。従業員は会社との雇用契約(労働契約)であるのに対し、役員は会社との包括的な委任契約です(会社法330)。委任契約は、原則として後払いとされていることからも、一般に日割り計算はなじまないと考えられています(民法648A)。そのため、日割り計算の特約がある場合を除き、未払給与の日割り計算上、役員給与分は除外する必要があります。


※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。



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